インド、CRISILによる成長率下方修正後も力強い成長を維持 

インドの大手信用格付・調査会社であるCRISILは、2026年度のインド経済成長率予測を6.6%へ下方修正しました。これは、世界経済の不透明感や外部環境の影響を反映したものですが、それでもなおインドは世界で最も高い成長率を維持する主要経済国の一つであり続けています。

実際、6.6%という成長率は、多くの先進国や新興国を大きく上回る水準です。旺盛な国内消費、インフラ投資の拡大、製造業の成長、急速なデジタル化、さらに政府による産業支援政策などが、中長期的な成長を引き続き支えると見られています。

特に注目されるのは、グローバル・サプライチェーンのインドシフトが加速している点です。「Make in India」政策や生産連動型優遇制度(PLI)を背景に、電子機器、自動車、半導体、再生可能エネルギー、消費財、データセンターなど幅広い分野で大型投資が進んでいます。

日本企業にとっても、インドは依然として極めて有望な長期戦略市場であり、市場規模や成長性に加え、製造拠点、提携、技術移転、消費市場開拓など多様なビジネス機会を提供しています。

短期的な成長率予測には変動があるものの、インド経済を支える基礎的な成長ドライバーは依然として強固であり、中長期的には引き続き高い成長ポテンシャルを維持すると考えられます。

この記事を書いた人

西山謝志

西山謝志

有限会社マーケット・リサーチ社 代表/インド市場調査コンサルタント
元エクソン社および伊モンテディソン社にて東南アジア地域統括を歴任後、証券会社での産業アナリスト職を経て、1997年にマーケット・リサーチ社を設立。インド市場に特化した調査・進出支援の第一人者として、20年以上にわたり100社以上の日本企業の現地進出をサポートしてきた実績を持つ。特に、自動車、エネルギー、食品、医療、機械、ITなど幅広い業種において、市場調査・販路構築・提携交渉などの実務支援を行っている。