インド市場参入で「売れない理由」は市場調査にある|数字の罠を回避する実践的な視点とは?

失敗しないインド市場調査のコツ

この記事では、インド市場参入を検討する企業が陥りやすい「市場調査の落とし穴」について解説します。

14億人という人口や成長率の高さから、インドは魅力的な市場とされていますが、実際には「思ったほど売れない」「計画通りに進まない」といった問題が頻発しています。その原因の多くは、参入前の市場調査に潜んでいます。

本記事では、インド市場における“数字の罠”と、成果につながる市場調査の考え方をご紹介します。


数字に惑わされると失敗する

市場規模○兆円、CAGR○%、人口14億人…こうした魅力的な数字が市場調査でよく用いられます。
しかし実務の意思決定においては、「誰が・どこで・いくらで・どう売れるのか」という情報がなければ意味をなしません。

インドでは「市場は大きいが自社が取れるシェアは極端に小さい」ことも少なくなく、数字の読み方を誤ると判断を誤ります。


インドは「ひとつの市場」ではない

インドでは、州ごとに言語・文化・所得・購買傾向が大きく異なります。都市部と農村部でも消費行動はまったく異なり、製品の受容価格帯にも地域差があります。

にもかかわらず、多くの調査レポートは「全国平均」で語られています。重要なのは、「どの州・都市・層で売れるのか」を見極めることです。


ニーズがある=売れる、ではない

市場に需要があることと、参入できることはまったく別です。

・価格帯が合わない
・適切なチャネルがない
・地場企業が強すぎる

など、「市場はあるが自社が入り込めない」パターンも多く見られます。

理論上の需要ではなく、実際に獲得可能な「アクセス可能需要」の見極めが重要です。


汎用レポートでは参入判断できない

一般的な市場調査レポートは、データの更新頻度が低く、実務に即していないものも多くあります。特にインドでは法制度や競争状況の変化が早いため、最新かつ現地密着型の情報が不可欠です。

参入判断に必要なのは、リアルな市場構造と障壁の理解です。


インド市場で必要な実践的な市場調査とは

インド市場参入において有効な市場調査とは、次のような視点を持つものです。

・州・都市レベルでの市場構造の把握
・実際の購買者や意思決定プロセスの理解
・ローカル競合の実力や価格帯の分析
・現実的な参入モデルと初期ターゲットの特定

「調べるための調査」ではなく、「意思決定のための調査」が成功の鍵となります。


まとめ:市場調査の質が参入の成否を左右する

インド市場での失敗の多くは、参入後ではなく参入前の「誤った市場理解」に起因しています。
市場規模や成長率といった大枠の数字に惑わされず、「どこで・誰に・どう売るか」という視点で市場調査を行うことが不可欠です。

正しい市場理解なくして、持続可能な戦略は成り立ちません。


インド市場参入の第一歩は、正しい市場理解から

有限会社マーケット・リサーチ社では、日本企業向けにインド市場参入に関する「市場機会診断(ワンタイム・無料)」を実施しています。貴社の条件に合わせたカスタマイズ型の調査支援も可能です。

正しいスタートラインに立つために、まずはお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

西山謝志

西山謝志

有限会社マーケット・リサーチ社 代表/インド市場調査コンサルタント
元エクソン社および伊モンテディソン社にて東南アジア地域統括を歴任後、証券会社での産業アナリスト職を経て、1997年にマーケット・リサーチ社を設立。インド市場に特化した調査・進出支援の第一人者として、20年以上にわたり100社以上の日本企業の現地進出をサポートしてきた実績を持つ。特に、自動車、エネルギー、食品、医療、機械、ITなど幅広い業種において、市場調査・販路構築・提携交渉などの実務支援を行っている。